虫歯と聞いてドキッとする方も多いのではないでしょうか。
奥歯がズキズキする、違和感を感じる方は早急に歯科医院での検診をおすすめします。
今回は虫歯の原因と対策を書いていきます。
✔虫歯の基本知識
✔虫歯の予防法
✔子どもが虫歯になる原因と対策
✔大人虫歯について
虫歯とは
むし歯とは、ミュータンス菌などのむし歯原因菌が出す酸によって歯のカルシウムが溶かされ、歯がもろくなって穴が開いてしまう病気のことです。
むし歯は歯周病と同じように、重症になるまでは自覚症状が少ないため自分では気づきにくいことが特徴です。
しかし、歯に穴が開く前に定期健診などで発見できれば、簡単な治療のみで済みます。
虫歯になりやすい習慣や環境
歯磨きが行き届いていない
一番多い原因は歯磨き不足です。もちろん毎日歯磨きをしていても歯磨きが不十分だとむし歯になってしまいます。
出来ているつもりでも意外と届いていないことが多いので、歯科医院で歯磨き指導をしてもらうのも一つの手です。
虫歯の原因菌の数が多い
口腔内にはいつも菌がいます。
その常在菌の中に虫歯の原因となる菌の数が多ければ多いほど、酸が産出され歯が溶けてしまいます。
歯の質が弱い
歯の表面のエナメル質の構造が弱いと歯が脱灰しやすく虫歯になります。
唾液の質がよくない
唾液には中和作用や殺菌作用、歯が溶けた部分を修復する作用があります。
そのため唾液の分泌量が少なかったり粘液性が強いと、上手く作用しなくなり虫歯になりやすくなります。
飲食時間が長い
飲食が終わると口内では酸性から中性に戻る作用が働きます。
しかし、飲食をダラダラ続けたり何度も食べたりすると中和が追い付かず虫歯になってしまいます。
虫歯になりやすい人の予防法
歯磨きに清掃補助具を併用する
歯面の汚れは、歯ブラシでしっかり磨いたつもりでも全体の6割程度しか落ちません。
歯と歯の間など毛先の届かない場所は、デンタルフロスや歯間ブラシを併用しましょう。
口内の虫歯原因菌を増やさない
口内を清潔に保つため、歯磨きはもちろんですがフッ素ジェルや洗口液を使うのもよいでしょう。
また虫歯の原因菌は、赤ちゃんの頃のスキンシップや食事スプーンの共用によって感染します。お子様の口内に虫歯菌を増やさないためにも、親御さんの口腔ケアが大切です。
フッ素効果で虫歯予防
酸に強い歯にするためにフッ素はとても効果的です。
歯磨き剤はフッ素濃度が高いものを使用することで予防になります。
良質の唾液分泌を促す
サラサラとした唾液をたくさん分泌させることが虫歯予防に効果的です。
よく噛む食事をしたり、唾液の出る腺(耳の下、顎の下、舌の下)あたりをマッサージしましょう。
ダラダラ喰いをしない
食事は決まった時間で3食、おやつも時間を決めて規則正しく食べるようにしましょう。
虫歯になりやすい口内環境
口の中がよく乾く
殺菌作用のある唾液が不足しているため、虫歯菌が住みつきやすくなります。
高齢者などで複数の種類の薬を使用している場合、副作用で口の中が渇くことが少なくありません。
歯並びが悪い
歯のみがき残しが多くなるため、虫歯になりやすくなります。
歯周病がある
歯茎が下がり、歯と歯の間に隙間ができてしまうため、みがき残しをしやすくなります。
かぶせ物や詰め物が多い
詰め物と歯の間に隙間ができやすいため、虫歯になりやすくなります。
詰め物の内側に虫歯ができる場合もあり、進行に気づきにくく、注意が必要です。
子どもが虫歯になる原因と対策
親から子どもに虫歯菌が感染する
人間一人一人の虫歯菌の数は違いますが、実は産まれてきた赤ちゃんのお口の中には虫歯菌はいません。
虫歯菌の代表、ミュータンス菌は親や祖父母からよく感染すると言われています。もちろん他人からも感染します。母乳やミルクが終わり、離乳食が始まって離乳が進んでくると、親(祖父母)が自分のスプーンや箸で食べさせたり、過度のスキンシップや温かい物をフーフーと息をかけて冷ますことで、唾液を介して感染することが多いです。
この時期に虫歯菌の感染が少なかった子は、その後も虫歯菌は少なく虫歯になりにくいようです。
歯磨きができていない
ちゃんと磨いているはずなのに、虫歯があるなんてショックですよね。毎日診療しているとこの言葉を何度も耳にします。
磨いていると磨けているは大きく違います。
虫歯になりやすい場所は、奥歯の溝・歯と歯ぐきの境目・歯と歯の間です。意識して歯ブラシを当てないと歯垢(プラーク)を取れない所です。歯が生えたら、ガーゼや綿棒でお口の中に物が入るのを慣れさせることが大事です。
小学生の中学年くらいまでは子どもまかせにせず、少なくとも夜寝る前は膝の上に横にさせて、上記部位を仕上げ磨きを習慣づけしてほしいです。奥歯は歯と歯がくっついているため、歯ブラシだけではプラークは取れないため、フロスを使います。
ダラダラと間食する
砂糖をはじめとする糖質(ショ糖)は、虫歯の原因菌であるミュータンス菌が歯を溶かす酸を作るための材料です。この酸が歯のカルシウムやリンを溶かし(脱灰と言います)、これが続くと穴があき虫歯になります。
しかしお口の中には唾液という優れた強い味方がいます。唾液は酸を中和し脱灰された歯を修復する、再石灰化という役割をします。
同じ糖質の量でも、一度に摂取するより、ダラダラ食べをする方が虫歯になります。せっかく唾液が脱灰した歯を再石灰化しようとしているのに、また脱灰が続いてしまうためです。
このように虫歯の原因になりやすいのは、糖質の量よりも摂取する頻度です。
アメやガム、グミ、ソフトキャンディ、キャラメルなど、長い時間かけて食べるお菓子は、虫歯のリスクが高いということです。胃が小さく一回の食事量の少ない幼児期は、食事以外の時間におやつを与えて一日の栄養素を補う必要があります。お菓子やジュース、スポーツドリンク、乳酸菌飲料には砂糖がたっぷり入っています。できれば果物やイモ類などを工夫しておやつにしてあげるといいでしょう。おやつは毎日同じ時間に決めた量だけ与えるようにしましょう。
以上のように、虫歯菌の数を減らす、歯の質を虫歯にならないように強くする、歯磨きができていないところをしっかり磨けるようにする、間食を見直す。これができれば虫歯を予防することができます。
大人の虫歯について
虫歯は、子どもでは減っているものの大人では減っていません。大人の虫歯で多いのは、以前虫歯を治療した歯が長年たってから再発するケースです。
虫歯の治療では、歯を部分的に削って詰め物やかぶせ物をします。それから長い年数がたつと、かむことによる負荷や熱い物や冷たい物など温度の変化により金属が膨張や収縮を繰り返します。それによって詰め物やかぶせ物が変形したり、詰め物を止めているセメント自体が劣化していきます。すると歯との間に隙間ができ、そこにプラーク(歯垢)がたまって虫歯が再発します。
この場合、表面からは見えづらく気づきにくいため、進行しやすいのが特徴です。歯を削っている分、神経に近い場所で再発することが多く、痛みを感じて受診したときには神経が障害されていることも少なくありません。歯の詰め物やかぶせ物には寿命があるため、定期的に歯科医院を受診して、然るべきタイミングで再治療を受けることをおすすめします。
よくある質問
★赤ちゃんのお口を守るために、何より大切なのは、赤ちゃんが生まれる前からのお母さんの心がけです。悪いところをしっかり治しましょう。その後も定期的にチェックを受け、いつもキレイなお口でいることが、かわいい赤ちゃんのためです。
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